荒巻配水所旧管理事務所が解体の危機!
仙台市の水道事業黎明期の産業遺産である荒巻配水所の旧管理事務所(国登録文化財)が解体の危機に瀕しています。
配水施設の改良工事のため建物を曳屋中で、水平移動後、枕木の足場を組んだ上に載せて3m下の移動先に引き降ろそうというときに、先の大震災に見舞われました。
足場と建物の一部が崩れたものの、この状態で致命的な損傷や倒壊を免れたのは実に幸いだったと言えます。
水道局では仮支えを施した上で工事を中断していましたが、7月11日になって取り壊しを決定し、地元町内会に説明が行われました。
これまで内部で保存の検討は行ったが、工費の増大と安全性の確保の点から断念したとのことです。
ただでさえ数少ない仙台の近代建築が、地震被害を受けたとはいえまだ建物自体は姿を保っているのに突然壊されてしまうというのは耐えられません。取り返しのつかない遺産を失うのは仙台市民全体にとっての大きな損失です。
7月中には着工の見込みらしいですが、まち遺産ネット仙台では市に解体の決断を留保し、再検討の時間を与えてくれるよう要望書を提出しました。
私たちは知恵をしぼって解決方法を検討していますが、これを見たみなさんで打開のアイデアがありましたら何でもお寄せ下さい。
水道局:荒巻配水所旧管理事務所の解体について
仙台市文化財:荒巻配水所旧管理事務所
7/22付けで水道局から回答書が届きました。
要約すると「崩れかかっている足場の下に作業員を入れることは安全上できないので、あらゆる工法を検討したが保存のための工事を行うことはできない」とのことです。
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